WWⅡ

【長崎県】【番外】佐世保要塞 丸出山観測所跡 現存する鋼鉄製掩蓋(こうてつせいえんがい)

基本情報

 形態:要塞の観測所
 整備:案内板等あり 通路あり
 所要時間:30分
 訪問日:2018年8月

駐車場 アクセス

近辺には、駐車場はありません。ずいぶん手前に「自己責任」で駐車して歩きました。距離は1㎞程度ですので、ちょうど良い距離です。

縄張り図 現地看板

日本遺産「丸出山観測所跡」

堡塁跡に入る

この道は、演出かでしょうか。なかなか「要塞」的な雰囲気が出ていてとても良いです。

棲息掩蔽部(せいそくえんぺいぶ)

要塞という場所や、砲台跡には下部に必ずあるのが、この施設。棲息掩蔽部(せいそくえんぺいぶ)といいます。兵士の休憩所だったり、武器の保管庫だったり。本格的な砲台跡であれば、いくつも連なり、内部でも繋がっていたりします。

特徴は、上部を砲撃に耐えられるように分厚いベトンで固めたところです。基本的に総レンガ作りです。内部は漆喰(しっくい)が厚く塗られていますので、適度な明るさと湿度は一定です。これだけ厚い上部なら、砲撃にも耐えられるし、兵士も安心したことでしょう。

内部には、箱が置かれていました。たまに、当時の物?と思わせる遺物があります。もちろん、見るだけですけど。

いよいよ観測所、、、のはずが

案内状をしっかりと読み、期待に胸を膨らませ、いざ見学!しようと階段を上がると、、、

山城渡りQ
山城渡りQ

え!!

山城渡りQ
山城渡りQ

は????

なんだここは!?まるでメルヘンじゃないか。ここは、佐世保要塞でも非常に重要な観測所でちょっと「ピリリ」とした緊張感漂う場所のはずなのに。どこからきた山羊君たちだ??

しかも、人懐っこい。全く人を恐れない。どういうこと??放牧されているのか。

気を取り直して

今は、8月。山羊たちは熱いのか、反対側の影に潜んでいますので、その反対側から撮影。

丸出山堡塁には、克式35口径中心軸24cmカノン砲4門(日清戦争の戦利砲)、曲射砲である28cm榴弾砲4門を備えていましたが、丸出山観測所は、装備された測遠機で敵艦との距離や弾着地点を観測し、砲台に連絡する施設です。

この鋼鉄製掩蓋(こうてつせいえんがい)は、日本国内では「丸出山」と和歌山県の「由良要塞友ヶ島第一砲台」にしか残っていません。120年前の現物です。

日本中、砲台跡はありますが、これが残っているのと、残っていないとでは、雰囲気が全く違います。

眺望 美しすぎる九十九島の島々

なんという美しさ。この景色は、窓を額縁に見立てた一種の絵画ではないでしょうか。本当にキレイです。このような景気は、月山富田城の近くにある「足立美術館」で、同じく窓枠を額縁に見立てた日本庭園を見たことがありますが、全く引けを取りません。最高です。

そして、名所 九十九島の夕陽に心奪われる

もうひとつの目当ては、

九州で、勤務をしていると

山城渡りQ
山城渡りQ

夕陽がキレイだ

と思うことが多いです。どの場所も西側がキレイなのですが、佐世保の九十九島の夕陽はぜひ見ておきたいと思っていました。しかし、こればっかりは天候に左右されますし、なんせ時刻に指定があるので、タイミングを掴むのに苦労しました。

佐世保では、何か所か展望台があるのですが、今回は「石岳展望台園地」をチョイスしました。それぞれに、夕陽の見え方が違うようです。

徐々に沈んできました。時刻は、午後7時前です。

夕陽を待っていて、不思議なのですが、沈む体制に入る直前に、パッと赤くなるんです。たぶん太陽としての役目が終わるためでしょうか。

いよいよ、夕陽モードに突入!

薄暗くなって向こうにいる人が識別しにくくなった時分。すなわち「誰(た)そ彼(かれ)は」。そう「黄昏」。今日もたくさん素晴らしい物を見学しました。お疲れさまでした。

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