香川

【香川県】勝賀城 高松の典型的なビュート山城 周辺の古代山城や他山城との共通点とは!? 

基本情報

 形態:山城
 標高:360m
 城の整備:登城道あり
 所要時間:1時間
 訪問日:2020年1月

駐車場 アクセス

佐料城からさらに奥に進みますと、この看板が目に入ります。周辺には、駐車場らしい駐車場はありませんので、基本的には上まで上がらずに、看板周辺で邪魔にならないような車1台分のスペースを見つけ駐車。

地質 環境

高松周辺を車で走ると、非常に特徴的な山が多いことに気が付きます。これは、あまり他県では見られない風景です。ちなみに、この勝賀城に登る途中の風景としても

手前にとんがった山がたくさん見つけることができ、真っ先に気が付くのです。実際、地質図で確認してみても、

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

パッと見シンプルで非常に分かりやすいわけなのですが、「なんだか土地が低そう~」とか以外に、高松ならではのしっかりとした特徴を見て取ることができます。さらに拡大してみますと、周辺の山城との共通点が浮きあがってきます。

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

これらの山城の山頂の共通点は、

山城Q
山城Q

メサ と ビュート と 火山岩頸(かざんがんけい) 

あまり聞きなれない言葉かもしれません。地質図を確認しますと、これらの山城の山頂は、地図では黄色で示された「讃岐岩質安山岩」です。真横から見て見ると、もっとわかりやすく

連載講座「古代山城屋嶋城跡から歴史と地域を考える(2)」2013.7.27 屋島のメサはどのようにしてできたのか?
香川大学工学部 長谷川修一氏 から抜粋

メサやビュートと呼ばれるこれらの地形は、山頂に硬い岩盤として「讃岐岩質安山岩」が乗っかっており、その下の黄色い層は「角礫凝灰岩」、下層の基盤は「花崗岩」となっております。ご存じの通り花崗岩は、雨風にもろく風化が著しい。

しかし、山頂に安山岩が水平に乗っかているために、周りの花崗岩が浸食されても、傘の下は崩れないでそのまま残ったというわけです。メサとビュートの違いは、硬い地層がテーブル状の形に残った土地を「メサ」、塔のように残った土地を「ビュート」とわけています。

さらに尖った急斜面でより三角形に近い山は、中心に安山岩が鉛筆の芯のように存在しているため、周りの花崗岩が風化して尖った山になったものを「火山岩頸(かざんがんけい)」と言います。近辺ですと、飯野山(讃岐富士)がこれにあたるようです。

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

実際に、メサとして認識されているのは「屋島」ということのようですが、その他、赤丸の五色台や城山も「メサ形溶岩台地」とされており、近くの「紫雲出(しうで)山」や「小豆島」もそれにあたるということです。

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)
紫雲出山山頂からの風景

これらは、山頂に平らで大きな空間が存在するため、山城として活用しやすいというメリットがあります。しかも、「城山城」「屋嶋城」は、なんと

山城Q
山城Q

古代式山城!!

なのです。

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

この「城山城」と「屋嶋城」と「小豆島」がおなじ地質であるということが個人的な大きな発見でした。古代人は、昔からこの地形に着目していたということですね。そのような情報が中央集権内で共有されていたということも驚きです。もう少し地図を広げてみてみると

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

この瀬戸内を取り囲むように、いくつもの「朝鮮式山城」が存在するのです。海峡を封鎖する勢いの鉄壁の城ネットワーク。すごい。

山城Q
山城Q

小豆島の「???」城については、またそのうちに

縄張り図 案内看板

山頂の案内図

城域に入る

だいぶ、前置きが長くなりました。これが麓からみた頂上です

エアー軽トラ

山城Q
山城Q

いったい!?

登り途中にこのようなオブジェ?を発見。なんのためにあるのか、果たしてどうしたいのかサッパリ。しかも、なぜ、この体制を維持できているのかも不明。目を細めると、無いはずの荷台が見えてくる??

だいぶ、高いところまで歩いてきました。

入口

ここでも、鳥獣被害があるのか、柵付きです。これを越えていきます。

笹林のお出迎え

だいたい、山頂付近になるとこの笹林があることが多いです。果たして、これで弓矢を作ったのか否か。今回のは作れそうな気もしますけど。

猫びたい

登城途中に、地名に「馬」「犬」が付く場所って結構あります。でも、

山城Q
山城Q

猫はない

そんな猫の額?程の空間ですが、物見櫓を作るのには良いかもしれません。はるか瀬戸内まで見渡せます。

馬がえし

出た!やっぱりあった「馬」に関する場所。「馬がえし」。しかし、というほど急な坂でもありません。

本丸へ

お、着きました。意外にもここまでスムーズな感じです。

本丸横の帯曲輪

帯曲輪。十分に空間が取られております。

石積みもあります

本丸へ到着

山頂の案内図

やっぱい、真っ平!しっかり土塁で囲まれた空間です。

区画としては、それほど複雑ではありませんが、空間が広い。地質の項でもご紹介しましたが、メサ地形が削れてが小さくなった「ビュート山城」というべきでしょうか。真っ平で使い勝手がよさそうです。これほど、贅沢な本丸拠点はあまりありません。だいたい、山頂ですので、狭いのが普通です。

喰違虎口は大手口ではない!?

ここ「喰違虎口」は、二の丸に連結されており、かなりしっかりと作られております。しかし、疑問に思ったのは、ここは大手口ではないということです。大手口は、上記の写真の「三ノ木戸」とされております。

ということは、この本丸は「枡方虎口」と「喰違虎口」と凝った門に守られておりますが、一番オーソドックスな門が大手門となることに。

おまけ ついに登城出来なかった城が出ました

勝賀城の次の城として、この「黄峰城」です。しかし、目的の山頂が分かり、目印のお堂も分かったものの、肝心の登城口が見つからず。事前調査では、「お堂の左側」との記載がありましたが、見当たらず。辺りを徘徊するも、やはり見つけることができませんでした。

かといって、目の前の畑に侵入するわけにもいかず。。。今回、初めて「未登城」の城が出てしまいました。山頂には、本丸をグルリと囲む石垣があるはずでしたが、、、残念。

気付き

香川県の高松市周辺で代表的な「勝賀城」でした。地質的にも特徴があり、ハイキングコースとしてもちょうど良かったです。

香川といえば「さぬきうどん」

うどん屋は、意外に早く閉まるところも多いです。ここの「こがね製麺所」は、朝早くから空いている分、閉まるのも早い。うどんのコシはもちろん、「出汁」がめちゃくちゃ美味しい。コクがある。「こがね製麺所」はチェーンですが、安定の美味しさです。 

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